温度の本性を知らない人でも, 温度というものを感覚的に理解することはできよう. 体積や圧力と同様,温度は直接測ることのできる量である. どうして温度が測定できるかというと, 物質の性質が温度によって変化するためである. 最も簡単な温度計では, 温度の上昇にともない,物質の体積が膨張する性質を利用する. あらゆる物質は,それぞれ固有の 膨張率をもつ. 膨張率が問題になる状況としては,2つの場合が考えられる. 圧力を一定にしつつ温度を変化させる場合と, 温度を一定にしつつ圧力を変化させる場合である.
圧力
を一定にして,
温度
を変化させると,
体積
は変化する.
温度が微小量
だけ増すとき,
体積変化分
は
に比例する.
また,変化分
はもとの体積
に比例する.
(大きさが2倍ならば,体積の変化分
も2倍になる.)
そのため,
そのものではなく
膨張率
に着目し,
温度による膨らみやすさをあらわす係数
として 熱膨張率,あるいは 体膨張率,
| (4.2) |
体積
の代りに,密度
を用いるならば,
定義式(2.9)により,質量
が一定のとき,